Virtual朦朧

なんでも書くぞ!ツイッターの呟きが長文になったものと大きな変わりはありません。

におい

 散歩中、帰宅途中、移動途中に香る人の家の夕飯の匂いって、どうしてあんなにドラマチックなんだろうね。

 ふとしたところでする、昔の知り合いの香水とおんなじ香水の匂いって、どうしてあんなに記憶を蘇らせるんだろうね(香水記憶蘇らせすぎということは、最近散々あの歌で歌われているが)。

 匂いと記憶についてたくさんの人がいろんなことを考えたと思うけど、私が匂いで思い出したり想像したりすることは全部とっても素敵なので、大体の情報が匂いになってしまえば最高になるのにな、と思った。ちなみに私は耳も目も悪いが鼻だけはいいので、本当にそういう感じ方になってしまあんじゃないかと思う時が少しだけある。

 ピアノを習っていた頃、家からピアノ教室まで徒歩で通っていた。レッスンを終えた帰り道、ぼーっと歩いているところに夕飯の匂い。野菜?じゃがいも、たまねぎ、なんかそんな感じの、美味しい匂い。それは、額と鼻の間に優しく広がっていく感じがする。リビングの風景を電球の色は橙で、家具は優しい木目調。娘っぽい女の子が、エプロンを着たお母さんらしき人から笑顔でお皿を受け取っている。こういうのも、なにかのCMでみたイメージや風景をつなぎ合わせて景色にしているのかな。

 最近は全くそういうのを嗅いだ覚えがない。夕飯の時間、住宅街を歩くことがなくなった。フッと現れるイメージは美しく素敵で優しいから、そろそろ見たいな。